理容サービスは依然低迷

 今年の3月はアベノミクス効果により株高、円安になり、景気回復の期待感が高まり、投機筋は活況を呈した。しかし、消費者物価指数は、総合指数(生鮮食料品を除く)が99.5と前月比0.3ポイント改善したものの、前年同月比は▼0.5マイナスと落ちこんでいる。

 

 さらに、円安の影響で値上がりした食品、エネルギーを除いた総合指数は98.0と依然デフレ状態にある。輸入関係品が値上がりしているため、消費者は他の物価に対しては財布の紐を締めなければならない状況になっているようだ。

 

 理容サービス(中分類)は99.5で、前月より0.1ポイント悪化、前年同月比は0と横バイだった。家計支出では、パーマの利用回数が大きく落ち込み、前年同月比が▼36.7%になった。理容は利用回数、支払金額が下がり、▼8.1だった。理容業界は依然、不況下にある。

 

 アベノミクス効果は、消費者の給与が増えない限り、理容産業には波及しない。いわゆる「第三の矢」の成長戦略、規制緩和の成功を待っての話になるが、それまでの間は理容産業の景気は一段と冷え込む可能性がありそうだ。